園部町摩気へ移住 ~摩気・暮らしの道しるべ~

移住

園部町摩気(まけ)は京都府南丹市園部町の中央部に位置します。
北東は南丹市の市街地でもある園部地域、南西は同園部町西本梅地域(亀岡市や兵庫県篠山市方面へ)に隣接しています。
旧摩気小学校域(現園部小学校)に位置する人口1,300人ほどの集落です。

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地域・集落の概要

はじめに(居住者からのメッセージ)

京都丹波の里山で、田舎暮らしに関心をお持ちの方々に少しでもお役に立てればと思い、私たちの誇れるふるさと南丹市園部町摩気地区集落の生活ありのままを紹介し、田舎での新しい生活を安心快適に始めていただくために発信しています。
南丹市園部町は京都市からも近く、名勝るり渓をはじめ山紫水明・風光明媚な環境に恵まれ、江戸時代からは城下町として、また近年口丹波の政治経済の中心として栄えてきた土地柄です。
私たちの園部町摩気地区は豊かな自然と細やかな人情溢れる村里で、より住み良いふるさと創りを進めるために、NPO法人摩気高山の郷振興会を立ち上げて、住民一体となり村おこし活動に取り組んでいます
園部町摩気地区8集落での暮らしの習慣や、慣行ルールなどをそれぞれにまとめました。
ご覧いただき、地域の生活実態ありのままをご理解いただきました上、摩気地区内で田舎暮らしの新しい生活を始めてくださることを心から歓迎いたしますとともに、貴方様のお手伝いを地域挙げてさせていただきますことをお約束申し上げ、ご挨拶といたします。

特定非営利活動法人 摩気高山まけたかやまさと振興会
(略称:NPO法人摩気振興会)

特定非営利活動法人 摩気高山の郷振興会(略称:NPO法人摩気振興会)
平成27年3月に閉校した摩気小学校の跡地の利活用、地域コミュニティの充実、教育・文化の向上、地場産業の振興などを目的に設立、活動しています。
将来を担う子どもたちを心豊かに育む「摩気高山子ども未来塾」をはじめ、文化祭、野菜市、夏祭り、高山登山、歴史ウォーキング、農家教育民泊など、さまざまな行事を開催しています。
摩気地域に移住したい人や農業をしたい人の相談(行政や地域との橋渡しなど)のお手伝いもしています。

【摩気】の地名の由来
摩気は万葉仮名の当て字で、摩気の村名は社号より定まり、社名は祭神より起こったものである。即ち「ま」と「み」は通音であって「まけ」は「みけ」のことである。
御饌みけ神社の「み」が「ま」となって摩氣まけ神社と号し、その鎮座の地により摩氣まけ村と称し、その郷を摩氣郷といったのである。
「け」は、食物の古語で「みけ」は神に奉る御食べ物の意である。

摩気神社御緒要記(摩氣社務所刊、平成26年3月修訂)
管理人
管理人

意訳します。
摩気(まけ)という地名は、摩氣神社(まけじんじゃ)に由来しています。
そして、摩氣神社の名前は、そのご祭神から来ています。
もともと「ま」と「み」は同じような音として使われており、「まけ」は「みけ」と発音されていました。
「みけ」とは、神様にお供えする食べ物を意味する古い言葉です。つまり、食べ物の神様をお祀りする「御饌神社(みけじんじゃ)」の「み」が「ま」に変わり、「摩氣神社」と呼ばれるようになったのです。
 ※摩氣神社は「食と農業の神」とも呼ばれています。
この摩気神社が鎮座する場所が「摩気村(まけむら)」、そしてその地域全体を「摩気郷(まけごう)」と呼ぶようになりました。

「摩気」と「摩氣」
当地の由来となった「摩氣神社」では旧字の「氣」を使いますが、行政上の名称は「気」を使います。
当ページでも一部を除き、「気」で統一して記載します。

基本情報

竹井仁江船阪大西宍人半田口人口司
人口297人180人138人144人146人199人89人105人
世帯数134世帯86世帯70世帯70世帯69世帯94世帯47世帯51世帯
高齢化率51.2%43.3%41.3%43.8%59.6%44.7%60.7%43.8%
出典:南丹市年齢別人口集計表他(令和7年3月末時点)

地理と交通

【地勢と地域名】摩気地域は、南北に長い園部町の中央部に位置し、園部地域と西本梅地域に挟まれています。園部川流域と園部川の支流である本梅川流域と半田川流域の3つの谷に分かれています。それぞれ「摩気東部、中部、西部」と呼ばれ、
・西部には(園部側上流から)竹井たけい仁江にえ
・中部には(本梅川下流から)船阪ふなさか大西おおにし宍人ししうど
・東部には(半田川下流から)半田はんだ口人くちうど口司こうし
の計8 集落で構成されています。

【河川】桂川水系に属する園部川、本梅川、半田川が流れます
園部川と本梅川は船阪で、園部川と半田川は更に下流の園部公園付近で合流します
【山】地域の中心にある高山(標高372m)がシンボルです

【一般道】府道54号線(園部能勢線)、452号線(長谷八木線)、府道453号線(大河内八田線)、府道454号線(竹井室河原線)が縦横に伸びています
【有料道路】園部IC(京都縦貫自動車道)が最寄りです
 ※一部、八木西IC(京都方面のみ)が最寄りのエリアがあります
【JR】JR山陰線園部駅まで車で約20分です
 ※一部、JR吉富駅が最寄りのエリアがあります
【バス】京阪京都交通が運営する農芸線、南丹市が運営するぐるりんバスが走ります。
 ※ぐるりんバスは30系統摩気・園部東部線、40系統八田線・園部農芸線、44系統園篠線

自然環境

カワセミの生息する仁江地区の園部川流域は京都の自然200選に選ばれています。
府道454号線(竹井室河原線)沿いの杉の大木や秋の龍穏寺の紅葉、摩氣神社入口の銀杏は摩気のシンボリックツリーです。

家と仕事と子育て

空き家バンク登録の家

現在、摩気地域に空き家バンク登録中の物件はありません(2025年6月時点)。
空き家バンクに未登録の物件ですが、未利用の空きが複数あります。

管理人
管理人

調査日時点では登録件数はゼロでしたが、過去に約30件の物件が登録されており、園部町内では件数の多い地域です。
毎年、最低1件は登録はなされている地域なのでじっくり待てば、購入できる可能性の高い地域です。

摩気の産業

緑豊かな自然に恵まれた地域で、古くから稲作を中心とした農業が盛んに営まれてきました。
摩気全域でほ場整備が行われ、機械化に対応したほ場に生まれ変わりましたが、農業従事者の高齢化、担い手の減少により農家戸数、耕作面積共に減少しています。
耕作地を守るため、農業公社や中核農家へ作業委託する農家が増え、また、各地域で集落営農による共同作業や、法人化した営農組合による大規模営農活動も行われ、低農薬や有機栽培、自然農法も積極的に取り組まれています。
また、丹波ブランドの小豆や黒豆をはじめ、とうがらしや水菜など様々な野菜が栽培され、JAへの出荷だけでけでなく、食品スーパーの直売コーナーや地域の直売所で販売されています。

企業で働く

地域内に立地する企業は少ないです。
京都市の中心部まで電車通勤される方が複数名います。
JR園部駅まで半田地区は約5分、最も遠い竹井地区は車で15分です。バス利用時は10~20分です。どの地域からも約20分以内で到着するため、京都方面への通勤・通学は比較的便利です。

自宅で働く

携帯電話の電波は一部、繋がりにくいキャリアや場所がありますが、おおむね不自由はありません。
南丹市が全世帯の加入を想定してCATV網(光回線)を敷設しており、摩気のどの世帯でも利用可能です。
 ※現在は、株式会社KCNなんたんとの契約により利用可能

リモートワークに支障がないか、携帯電話の通信速度を確認しました!
ダウンロード速度10Mbpsあれば、動画視聴(標準画質)に問題ありません。

回線名ダウンロード
速度(Mbps)
アップロード
速度(Mbps)
契約会社測定デバイス
docomo46.435.25LIBMOmoto g52j 5G
au未実施
ソフトバンク57.819.2Y!mobileiPhone SE(第三世代)
楽天モバイル41.731.2楽天モバイルmoto g52j 5G
・旧摩気小学校前にて測定(3回測定の平均値)
・ソフトバンク、楽天モバイルは2025年6月20日8時
・docomoは2025年9月24日13時

■Y!mobile/楽天モバイル測定画面

■光ケーブル測定画面KCNなんたん/光100Mメガプラン + UQモバイル)
100Mbpsあれば、オンラインゲームやビデオチャットも快適に利用できます。
 ※「光100メガ」プランの新規募集は終了(「光300メガ」or「光1ギガ」のみ)。

摩気地域で農業をしたい方に

摩気地域で農業を始めようとする方に少しでも参考になるように、摩気地域及び近隣地域での取り組み事例など経験的な内容の紹介です。
摩気振興会では農業や生活などについて相談窓口を開設していますので、お気軽に相談ください。
行政の担当部局の紹介などのお手伝いをさせていただきます。

農業の基本的環境

1)摩気地域は100%ほ場整備済みで、用水と排水は分離されており、畑作可能な汎用水田。
 水源は河川、又はため池でほぼ安定した水利環境です。
2)農家の標準耕作面積は、60アール~100アール程度。水稲中心です。
 転作に、麦、小豆、黒豆、伏見唐辛子、ナス、トマト、春菊などの野菜。一部にハウス栽培の野菜や花が栽培されています。
3)JA の出荷場までどの集落からも3㎞以内。京都市まで40㎞程度。

どのような農業を目指すのか

まず自分が目指す農業をイメージしてみましょう。
現在この地域で取り組まれている農業のパターンを参考にしてください。
どのような農業を目指すにしても、どれ一つとしてうまくいくという保証できるものは残念ながらありません。少なくとも3年4年は準備期間が必要です。
コツコツ地道に工夫を重ねて努力して自分のライフスタイルあった農業に取り組んでいってください。

①大規模水稲栽培型

最近は、過疎高齢化による農業の担い手が少ないことから、水田を預かって欲しい農家が増えていますのでこれらをまとめて大規模に展開していく方法があります。
しかし、米価の低迷が続く中ではスケールメリットが出しにくく、また、それに伴う畦草刈りなどの労力を考えると簡単にはいきません。
このため、米の販売に当たっては個人的なルートを開拓して高値で販売するとともに、ハウスなどとの複合経営を検討する必要があります。

②雇用労力も活用した特産物主体経営

ハウスによる特産の野菜(水菜、春菊、水生菜など)と黒豆、小豆などの栽培です。
必要に応じて雇用労力を活用し京のブランド産品などの栽培を展開する方法。
「ブランド京野菜」は、高い市場性を持っています。

③徹底した環境保全型農業

無農薬・無化学肥料で安全な品質に徹することで、それらを求める消費者を獲得し比較的高い単価で販売していく方法。
合鴨による除草やわら、籾殻、放置竹林からの竹チップのすき込みなどの方法で経営している農家もあります。

④法人型集落営農の担い手になる年間スケジュール

摩気地区にはいくつかの法人型集落営農組合があります。
組合員(居住やその地域での農業経営を条件としている法人があります)になれば、農地の斡旋を受けてハウス栽培などのかたわら法人のオペレーターになって地域に貢献するとともに生活を安定させることも可能と思われます。

農地を取得するには?農地を借りて農業するには?

農地を取得するには、農地法という法律に則って、農業委員会の許可を得る必要があります。条件は
①適正な営農計画(農業の確実性と継続性など)が確保されているか
②農地取得の下限面積10アール以上か などです。
 ※南丹市は新規就農者支援のため10アールと設定(一般的には30~40アール)

農地を借りて農業をするには、取得の場合と同じように農地法の許可を得る必要があります。条件も取得の場合と大体同じです。

子育てする

【保育所/幼稚園/こども園】
・市営の保育所(園部保育所、城南保育所)や京都ルーテル会南丹のぞみ園
 ※満6ヶ月から申し込み可
・市営の幼稚園(園部幼稚園)や聖カタリナ学園聖家族幼稚園、京都ルーテル会南丹のぞみ園
何れも車で約5~15分

【小中学校】 
園部小学校
園部中学校

【高等学校】 ※最寄りの高校順
園部高校(南丹市園部町)
農芸高校(南丹市園部町) ※男子は寮あり
南丹高校(亀岡市馬路町)
亀岡高校(亀岡市横町)
 ※南丹、亀岡の各高校はJR園部駅(一部、吉富駅)から通学

子どもの遊び場はありますか?山、川で遊ぶことはできますか?

どの区でも地域全体が子どもの遊び場です。川、水路、あぜ道、神社の境内、広場などいっぱいあります。
山は比較的なだらかなので、危険なく遊べます。
川では、釣りや魚つかみもできます。
でも子どもだけでは遊ばせないようにしています

移住者向けの情報

移住相談するなら

摩気振興会が地域の取りまとめ役となり、移住に関する相談を受けています。

摩気振興会にコンタクトを取りたいときは !?
摩気振興会のお問い合わせページにメールアドレスやTEL番号の記載、フォームが準備されています。

情報収集をするなら

摩気地域振興協議会が地域のイベントやフォトスポットなどが掲載されています。
InstagramFacebookでも情報発信をされています。
イベントに参加して地域の方と仲良くなると、思わぬ情報を得ることがありますし、地域情報紙の摩気高山新聞のアーカイブをご覧いただくと、より深く知ることができます。

摩気地域振興協議会にイベント申込などコンタクトを取りたいときは !?
摩気地域振興協議会のお申込・お問合せページに問合せフォームがあります。

摩気地域振興協議会
農村型地域運営組織(農村RMO)です。将来ビジョンとして、
・持続可能な交流産業おこし
・次世代を担う若者の定住促進
・支え合いによる福祉の充実
を基本構想として活動をしています。詳細情報は摩気の将来ビジョンをご覧ください。

農村型地域運営組織(農村RMO)とは
地域の暮らしを守るために、地域で暮らす人々が中心となって形成され、地域経営の指針に基づき、地域課題の解決に向けた取り組みを持続的に実践する組織を指します。
主に、「農用地保全」、「地域資源活用」、「生活支援」の分野で活動を展開します。

管理人
管理人

摩気振興会」と「摩気地域振興協議会
同じような名前の組織が2つあると、混乱しますし、仲たがいしているようにも見えますが、ご安心ください。地域の方が『自由に活動し、より時代に即した組織形態を考えた結果』として、2つの組織が存在しています。どちらに相談しても、適切な形でアドバイスをいただけるかと思います。

住民の方からのメッセージ

竹井(西部)在住
小谷 正美さん

2拠点生活を経て摩気地域に移住しました。
当初から地域の方が声を掛けてくださり馴染みやすかったです。自然が豊かで田園風景が美しくそれを地域の方が守っています。
人と自然の繋がり里山が摩氣にはあります。

宍人(中部)在住
小林 康夫さん

Uターンで戻って12年、年々ますます気に入っています!
一番の魅力は「何も無いこと」、工場も無い・コンビニも無い・信号は1個だけ。
でも日本の原風景「里山の豊な自然と優しい人々」があります。古き日本が亡くしてしまった「いなか」がここにあります。そして、京都市から車で40分の便利な田舎です。
ここ8年間で30家族が転入して来られましたが、直ぐに地域にとけこんでおられます。都会では無くなった、人々の優しいつながりがここには有ります。

口司(東部)在住
塩見 多一郎さん

2020年、50歳を機に昔からの憧れだった田舎暮らしを摩気で始めました。猟師、養鶏、養蜂に挑戦しています。
摩気地区の良さは、しっかりと田舎の良さを味わえつつ、JRの駅や高速道路も近く、生活が便利なとこるです。
購入した古民家の裏山にはシカやイノシシがたくさんいて、猟師としてのジビエ生活にも事欠きません。

移住検討者に伝えたい地域のこと

このブロックは地域の詳細情報を記載しています。
区費や地域内組織、地域行事など、地域外の方が違和感を感じるものがあるかもしれません。でもそれは住民の方が大事にしてきた「普通」なのです。
自分の「普通」は他人の「普通」ではないことが多々あります。
同様に「都会の普通」は「田舎の普通」とは限りません。
移住前にご自身の住むかもしれない「田舎の普通」を知る一助になれば幸いです。

集落の単位を○○と言い、最小の行政単位です。
それぞれの区は、40戸から120戸(世帯数でない)の比較的小さな集落ですが、反面それぞれの区はまとまりがよい地域で、その生活や慣習はよく似ていますのでここに共通する部分を説明します。


区長はすべての責任者

区長の下にいろいろな役(担当)があり、選挙又は持ち回りなどの方法で選ばれます。
新たに移住を希望される方で疑問に思うことがあればまずは区長さんに相談するとよいでしょう。
内容によっては、担当のエキスパートを紹介してくれるはずです。

隣組があります

区はいくつかの組からなっていて、区民はそれぞれの組に属します
摩気地域では、多い区で10組、少ない区で4組です。都会の町内会の組と同じです。
日常の生活で一番身近な仲間であり、行政情報の伝達や神社、寺、公民館の掃除の当番、葬儀の手伝いなど組単位で活動をしていくことが多くなりますので、地域での生活では一番身近な存在です。従って隣組の皆さんと仲良くやっていくことが快適生活の基本です。

区の中にはこんなたくさんの団体が

区の下に組があり、区が関与する団体として財産区(名称はいろいろあります)と消防団があります。これらが行政的な組織です。
区との結びつきが強い団体(区によって結びつきの程度は違いますが)として、農家組合、婦人会(最近会員の高齢化から解散している区が多いのですが)、氏子総代会、老人会、子供会は大体どの区にもあります。
また、これらの他に、農地水環境保全会(固有名称は違いますが)、水利組合、○○寺檀信徒会、生産森林組合などがある区があります。
また、親睦組織として振興会や花友の会、体育・文化サークルなどがあります。
居住することによって自動的に入る団体、自分の希望で入る団体、希望しても一定の条件を満たす(何年か住む、入会金が必要など)まで入れない団体もあります

区費の支払いが必要です

摩気地域で暮らす上で必要な負担は区費です。
区費は税金に相当しますから、摩気地域に住む時は額はいろいろ(事業内容がまちまちですので)ですが支払わなければなりません
農業をする(農地を所有又は借地で経営するなど)場合には、農業用水(飲料水の上水道とは違います)を使用しますから、水利費と園部町土地改良区の賦課金が、山林を所有する場合には、園部町森林組合の賦課金がかかります。
これらも義務的経費です。
その他に神社の氏子や振興会、婦人会、若者会などの会に加入する場合には、それぞれの会費が必要です。
これらは、自分の意思で加入するわけですから加入は自由ですが、隣近所や仲間と楽しく過ごすためには加入しておいた方がよい団体もありますので、移住されてから区内の信頼できる先輩に相談されることをお勧めします。

強いルールと緩やかなルール

どこの地域で住むにもその地域のルールがあります。移住された方が、不合理だと思われるルールもたくさんあると思います
そこで、ルールがどのようにしてできあがってきたかを改めて考えると、それは、命と財産(農業を基本とする地域)をつないでいくために生まれたルールと考えられています。
例えば、豊作を祈願するためには神社が必要ですし、人が亡くなったときには、丁寧に葬ってあげるお寺が必要です。葬儀は一人では出せませんので隣組の手伝いを必要としました。
大水が出れば、力を合わせて川の堤防を補強する必要があります。
米を少しでも多くとるためには安定した水を確保しなければなりません。みんなでため池を作ったり、川の水を堰き止める井堰や水路を維持していく必要があります。
これらは、どれ一つをとっても皆が力を合わせて共同して当たる必要がありました。このためいろいろなルールができあがってきたもので、地域が生き残るためのルールですからこの部分では強いルールや慣習が今も残っています。
その他のルールは、その時代に合わせてできあがってきたものですので比較的緩やかなルールで、時代時代で変わっていくものです。
しかし、いずれにしてもルールはそこに住む人たちが作ってきたものですから、基本的には変えられないものはありません。長く住んできた私たちには、気がつかないこともたくさんありますので、移住される皆様も新たな人間関係の中でいろいろな新しい風を吹き込んでいただくことを実は私たちも望んでいます。

田舎ではいろいろな共同作業

共同作業と言えばまず区の作業です。
区の作業は地域によって、「区作業」、「総仕事」、「総出」などと呼ばれています
区の作業には「河川堤防の草刈り」、「砂利道の補修」、「公民館や運動広場など区管理施設の草刈りや掃除」、「山林作業(区有林がある場合)」があります。
これらの区作業は区民の義務作業ですから区民である以上、原則参加しなければなりません。
区によって、作業に参加できなかった場合、「不参金」を支払わなければならない区もあります。
その他、神社の掃除、寺の掃除(氏子や檀家に加入の場合)、水利組合又は農地水環境保全会のため池、井堰、水路の維持管理作業、各種団体(加入の場合)の事業としての出役などがあります。
これらの出役については、出る必要がないものもありますので、隣組の先輩に聞いてから参加するようにするとよいでしょう。

摩気の行事

8 集落にはそれぞれ伝統的に行われている行事がたくさんあります。
集落によって名称や内容は多少違いますが概観してみます。

摩気の行事
  • 1月
    新年式:

    早朝から家族そろって地区の神社に参って、皆さんとあいさつを交わします。

  • 寺院にあいさつ

    檀家はそれぞれのお寺の住職さんに年賀を行います。
    年のはじめ頃、神社総代の役員交代が行われます。
    厄人祭が行われる神社があります。

  • とんど

    お正月のしめ縄や古いお札などを燃やします。

  • 2月
    節分祭

    節分祭がある神社があります。

  • 3月
    桃の節句

    桃の節句のお祝いは各家庭で行いますが、以前は月遅れで4月3日に行われていました。

  • 4月
    水路掃除

    ため池や井堰、水路の点検や掃除をしていよいよ稲作の季節の始まりです。

  • 5月
    田植え

    ゴールデンウィークあたりから月末にかけて田植えが行われます。

  • 6~7月

    各集落とも、台風シーズンの前に河川堤防の草刈りをします。

  • 8月
    お盆行事

    まず、ご先祖様をお迎えする準備として、共同墓地の掃除をします。お寺のお坊さんが各檀家をまわって来られお経をいただきます。
    大体、13日、14日にご先祖様をお迎えし、家族そろって西国33カ所のご詠歌を唱えます。そして15日にお送りするところが多いようです。

  • 施食会

    お寺の施食会に参加します。

  • 夏祭り

    各集落では盆踊りや夏祭りの行事があります。

  • 地蔵盆

    お地蔵様の祭典で子どもたちと一緒に楽しく祝います。

  • 9月

    稲刈りの始まり

  • 放生会

    摩気神社および関係する神社の五穀豊穣を感謝する祭りです。

  • 10月
    秋祭り

    摩気神社の大きな祭典です。神輿や神様をお迎えする様々な伝統行事が厳かに繰り広げられます。

  • 運動会

    各集落では独自の楽しい運動会が開催されます。

  • 11月
    文化祭

    NPO法人摩気振興会が文化祭を賑やかに開催します。

  • 12月

    お正月を迎えるため、各神社では門松・しめ縄を飾ります。
    各家庭でも歳神様を迎えるため、鏡餅・門松・しめ縄などの準備をします。
    最近では、これらの行事を簡素化する家庭も増えています。

その他

買い物について
・スーパー:スーパーマツモト、フレッシュバザール、エーコープ
・ドラッグストア:ドラッグユタカ、ダックス
・ホームセンター:コメリ
・コンビニ:セブンイレブン、ローソン、ファミリーマート、ミニストップ
・その他:道の駅 京都新光悦村

生活など
可燃ごみは週2回、資源ごみは隔週の収集(指定のごみ集積場へ)
電気は関西電力、ガスはプロパンガス、市営の上下水道(要確認)
郵便局は船阪に、京都銀行/京都信用金庫/JAバンク京都は園部町内に

医療・福祉について】
最寄りの総合病院は園部病院です(車で約10分)。
また八木町内には京都中部総合医療センターがあり、救急医療体制には恵まれています。
歯科や眼科などの専門クリニックなども充実しています。

ギャラリー(写真・チラシ)

摩氣神社

京都府下最大級の茅葺きの覆屋は京都府指定文化財で境内は京都府文化財環境保全地区です。
社殿が北面する覆屋は苔むして趣があり、映画のロケ地としても知られています。

摩氣神社【公式】 | 京都府最大級の茅葺き覆屋が歴史を物語る「延喜式内名神大社」。京の都千年の食を支えた食を司る神です。

写真1枚目:本殿の正面は北向きのため、苔が多くなります
 ※南向きに建てられることが多い神社の中で、摩気神社は珍しい北面に建立
写真2枚目:本殿の裏は南向きで、ほぼ苔はありません
写真3枚目:紅葉の時期は緑とのコントラストも素敵です

龍穏寺の紅葉

管理人
管理人

知る人ぞ知る紅葉の名所。
京都市内の喧騒を離れ、インバウンド訪問客も多数。

胎金寺山

管理人
管理人

摩氣神社の背後には、美しい三角形の山容を持つ胎金寺山がそびえ立ち、神体山として崇拝されていました。
個人的に南丹市内でもお気に入り山です。

くちうどの郷 野菜市

管理人
管理人

第1・3日曜日の10~12時に開催されています。
南丹市内の直売所でも格安の直売所です(管理人調べ)。

仏名寺

管理人
管理人

各種メディアに仏名寺・口司地区の墓じまいの取り組みが掲載されました。

その他

1枚目:旧摩気小学校。地元のイベント時に活用しています。
2枚目:竹井グラウンドは春には桜に囲まれます

パンフレットなど

外部リンク

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