日吉町&美山町「二地域居住(二拠点生活)」のススメ

移住

「二地域居住(二拠点生活)」という言葉を耳にすることが増えました。
なんとなく「都会と田舎の二つの場所で暮らすことかな?」と思っている方も多いかもしれません。そのイメージは大きく外れていませんが、二地域居住はもっと多様で奥深い概念です。
二地域居住促進法(改正広域的地域活性化基盤整備法)が整備され、NHK(地方に人の流れを 「二地域居住」定着するか – 時論公論)でも取り上げられました。
「移住」とも少し違う「二地域居住(二拠点生活)」について、調べました。

スポンサーリンク

「二地域居住(生活)」について

そもそも「二地域居住(生活)」とは?

二地域居住とは、都市住民が、本人や家族のニーズ等に応じて多様なライフスタイルを実現するための手段として、農山漁村等の同一地域において中長期・定期的に滞在することなどにより、その地域社会と一定の関係を持ちつつ、都市の住居に加えた生活拠点を持つことを指します。
2024年11月に施行された二地域居住促進法(改正広域的地域活性化基盤整備法)では「特定居住」という名称で法律上の定義も与えられ、国が正式に後押しする暮らし方として位置づけられました。

似た言葉との違いを整理します

  • 別荘との違い:別荘は「休暇を過ごす場所」です。二地域居住はどちらの場所でも「日常」を営みます。仕事をしたり、地域の一員として関わったりする点が異なります。
  • 移住との違い:移住は生活の拠点を完全に一つに切り替え、その地域の人口を新たに担う形になります。一方、二地域居住は住所を一方に置きながらもう一方に定期的に滞在するもので、地域間で人口をシェアするという発想に立っています。
  • 二拠点生活との違い:日常会話ではほぼ同じ意味で使われる言葉ですが、二拠点生活は民間・メディア発の言葉で法律上の定義はなく、住まいや暮らし方そのものに焦点を当てた表現です。二地域居住は国の政策・法律上の用語として使われる点が異なります。

つまり二地域居住とは、「都会」か「田舎」かを選ぶのではなく、両方の場所に、それぞれ違う濃さで根を持つ暮らし方だと言えます。移住のように一気に生活を切り替えるのではなく、少しずつ田舎での時間を増やしていく。
そんなグラデーションのある選択肢でした。

よくある誤解

私は「二地域居住」と聞くと、なんとなくハードルの高さを感じてしまいました。
「移住」よりはハードルが低いかもしれませんが、敷居が高いのは事実です。
ここでは、よくある誤解をQA形式で解いていきます。

Q.1
お金や時間に余裕がある人だけの話じゃないの?
A

交通費や二重の生活コスト(水光熱費)はかかります。ですが「毎週末通う」「別荘のような拠点を持つ」というイメージだけが二地域居住ではありません。月に1回、長期休みの時だけ、といった無理のない頻度から始める人も多く、必ずしも大きな経済的余裕が前提とはなりません。

Q.2
住民票はどちらに置くべきなの?
A

基本的には、これまでどおりの住所に住民票を置いたまま、もう一方の地域に定期的・反復的に滞在するのが二地域居住の考え方です。住所を移す「移住」とは、この点が明確に異なります。

Q.3
仕事を辞めないとできないの?
A

リモートワークの普及により、都市部の仕事を続けながら地方に拠点を持つ人が増えています。もちろん地方での仕事や副業に挑戦する人もいますが、「今の仕事を辞める」ことは前提条件ではありません。

Q.4
一度始めたら、ずっと続けないといけないの?
A

二地域居住は「試してみる」ことができる柔軟な選択肢です。生活の変化に合わせて頻度を調整したり、将来的に完全移住や元の生活に戻したりと、状況に応じて形を変えていくことができます。

管理人
管理人

二地域居住は「特別な決断をした人だけのもの」ではなく、思っているよりずっと身近で、始めやすい選択肢だということが分かりました。
というよりは、移住の前ステップとして位置づけると良いかもしれません。

なぜ今、二地域居住が注目されているのか

「二地域居住」への関心は、単なる一過性のブームではなく、数字にも表れています。

東京圏(東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県)に住む15〜29歳の若者のうち45.6%が、地方で暮らすことに憧れを持っています。その理由としては「地方でのスローライフに魅力を感じる」(49.0%)、「都会の喧騒から離れたい」(32.9%)といった声が上位に。

トラストバンク地域創生ラボ 「東京圏の若者の地方に対する意識調査 2024」

国土交通省が実施したアンケート調査(回答者約12万人)では、「条件が許せば二地域居住を行いたい」と考える関心層が3割近くに。

国土交通省「二地域居住促進法の施行に向けて」(資料PDF)

この背景には、いくつかの社会的な変化があるようです。

働き方の変化
コロナ禍を機にリモートワークが普及したことで、特に若い世代を中心に「移住」や「二地域居住」への関心が高まりました。都市部の仕事を続けながら、地方に生活の拠点を持つことが現実的な選択肢になりました(直近ではフル出社に回帰する動きもありますが・・・)。

価値観の多様化とライフスタイルの変化
「自然豊かな場所で暮らしたい」、「自分らしいライフスタイルを見つけたい」といった多様な価値観に応える選択肢の一つとなり、また早期退職や定年後の過ごし方として、二地域居住を選ぶ人もいます。子育て世代にとっては、都会の利便性と地方の自然環境の両方を手に入れる手段にもなります。

国の後押しする動き
こうした流れを受け、国土交通省では二地域居住を促進するための法制度改正を行い、市町村計画制度や、住まい・なりわい・コミュニティを支援する法人の指定制度などを創設しています。2024年11月には改正法が施行され、二地域居住は初めて法律上に位置づけられた暮らし方になりました。

若い世代・子育て世代の関心の高さ
特徴的なのは、地方移住への関心を持つ層が若い世代に偏っていることです。全国の移住相談を受け付ける「ふるさと回帰支援センター」(東京・有楽町)への相談者のうち、40歳代以下が約7割を占めています。
二地域居住についても、学生やフリーランスなど、働き方の自由度が高い層で実施割合がやや高い傾向が見られており、若い世代が新しい暮らし方の選択肢として捉え始めていることがうかがえます。

管理人
管理人

こうした流れの中で、南丹市の中でも日吉町と美山町は都市部からのアクセスの良さと豊かな自然環境を併せ持つ地域として、二地域居住の選択肢として有力な候補の一つになりそうです。

メリットとデメリットの整理

二地域居住は、魅力的なライフスタイルである一方、様々な課題も伴います。
メリットだけでなく、デメリットもきちんと理解しておくことが大切です。

二地域居住のメリット

  1. 豊かな自然環境、リフレッシュ効果 都会の喧騒を離れ、豊かな自然の中で生活することで、心身ともにリフレッシュできます。 美しい景色や新鮮な空気、地域の食材に触れることで、心豊かな生活を送ることができます。
  2. 多様な文化・価値観との触れ合い 2つの地域で生活することで、異なる文化や価値観に触れる機会が増えます。 多様な人々との交流を通じて、視野が広がり、新たな発見があるかもしれません。
  3. 新しいコミュニティとの出会い それぞれの地域で、新しいコミュニティに参加することができます。 地域の人々との交流や、趣味を通じたつながりなど、新たな人間関係を築くことができます。
  4. 自分らしいライフスタイルの実現 二地域居住は、自分のライフスタイルに合わせて自由に生活をデザインできる点が魅力です。 都会での仕事と地方での暮らしを両立させたり、季節によって住む場所を変えたり、自分らしい生き方を見つけることができます。
  5. 地域の活性化への貢献 二地域居住を行う人は、地域にとって貴重な存在です。 地域の活性化に貢献したり、地域文化の継承に携わったり、地域とのつながりを深めることができます。

二地域居住のデメリット

  1. 経済的な負担 2つの住居費や交通費など、経済的な負担が大きくなります。 特に、住居を2つ所有する場合は、固定資産税や管理費などもかかります。
  2. 時間的な制約 2つの拠点を移動する時間や、それぞれの拠点での生活を調整する時間が必要になります。 仕事やプライベートの時間をうまく配分する必要があります。
  3. 人間関係の構築 2つのコミュニティとの関係性を築き、維持していく必要があります。 それぞれの地域での人間関係を大切にすることが、二地域居住を成功させる鍵となります。
  4. 生活インフラの違い 都市部と地方では、生活インフラに違いがある場合があります。 交通の便や医療機関、商業施設など、生活に必要な施設が十分に整っていない地域もあります。
  5. 災害時のリスク分散 災害時、2つの拠点にいることで、リスクを分散できるメリットがあります。一方で、2つの拠点が同時に被災する可能性も考慮しておく必要があります。

南丹市日吉町・美山町という選択肢

車での所要時間の目安

二地域居住を考えるうえで、「どのくらいの距離感なのか?」は優先的に考慮すべき点の一つです。南丹市は、現在の日常生活の延長として通える、絶妙な立地にあります。

出発地日吉町
(スプリングス日吉)
美山町
(ふらっと美山)
京都市内から約70分約90分
大阪市内から約90分約110分

日吉町は京都縦貫自動車道の園部ICから程近く、信号がほとんどないため、実際の距離以上にスムーズに移動できるのが特徴です。
美山町へは日吉町を経由するルートで、日吉町から道の駅美山ふれあい広場まで+20分というのが一つの目安です。

「毎週末通うには少し遠いが、月1〜2回の滞在や長期休みの拠点としては十分すぎるほど近い」
これが南丹市の絶妙な距離感です。日帰りも可能でありながら、都会の喧騒からしっかり離れた自然環境に身を置ける。この「近すぎず、遠すぎない」立地こそが、二地域居住の拠点として南丹市を選択する理由の一つです。

自然環境と里山の暮らし

南丹市は京都府のほぼ中央に位置し、「京都府のへその町」とも呼ばれています。山々と清流に囲まれ、由良川水系・桂川の源流域に広がる豊かな自然環境が特徴で、四季折々の里山風景が楽しめます。日吉町には近畿最大級の日吉ダムがあり、ダム湖の天若湖は甲子園球場の約70倍という広大さで、湖と山々の緑のコントラストが絶景として親しまれています。
美山町は茅葺き屋根の集落など日本の原風景を色濃く残すエリアとして知られています。

こうした自然環境と、都市部からの現実的な距離感が両立しているからこそ、南丹市の日吉町や美山町は「一度きりの移住」ではなく「行き来する暮らし」の拠点として、無理なく選べる場所なのです。

移住者に選ばれ続けている実績

南丹市は、京都府内でも常に移住者数がトップクラスの地域です。「知る人ぞ知る穴場」ではなく、すでに多くの人が実際に移り住み、暮らしを築いている場所だという点は、これから南丹市との関わりを考える方にとって大きな安心材料になるはずです。
中でも日吉町、美山町は空き家バンクの登録件数も多く、定住促進サポートセンターや空き家バンクなど、移住者を地域につなぐ体制が整っていることも、実績の裏付けと言えるでしょう。

管理人
管理人

個人的にはこの情報は大事だと考えています。
「地域」に移住者を受け入れる土壌がある。ということになります。私自身、縁がある地域がいくつかありますが、そういった土壌のある地域が多い気がします。
もう少し細かくお伝えすると、「移住者」が地域の中核の一員になられており、それを従来からの居住者が受入れ、またその活動を支援や応援される関係性が構築されています。もちろん細かい部分での軋轢はあるようですが、それはどの場所でも発生するようレベルに感じました。

食卓を彩る豊かな恵み

南丹市の魅力は景観だけではありません。丹波産キヌヒカリは食味ランキングで最高評価の「特A」を獲得しており、牛肉や美山牛乳、丹波栗やみず菜・九条ねぎ・黒大豆などのブランド京野菜も、この地域ならではの恵みです。
週末だけの滞在でも、地元の直売所や道の駅に立ち寄れば、都市部ではなかなか味わえない新鮮な食材や郷土料理に出会えます。「もう一つの拠点」があるからこそ味わえる、日々の食卓の豊かさも、二地域居住の隠れた魅力の一つです。

具体的な暮らし方のイメージ

二地域居住と一言でいっても、その形はさまざまです。「こうでなければならない」という決まった型はなく、自分の生活リズムに合わせて選べるのが魅力です。ここでは、いくつかのパターンをご紹介します。

月1〜2回の週末滞在型
最も始めやすいのがこのパターンです。京都市内・大阪市内からであれば、金曜の夜に出発して土日を南丹市で過ごし、日曜の夕方に戻る。という無理のないペースで続けられます。畑仕事や地域の行事に少しずつ参加しながら、ゆっくりと関係性を築いていけます。

季節限定・長期休み集中型
夏休みや年末年始など、まとまった休みの時期に滞在する形です。普段は都市部の生活を維持しながら、特定の季節だけ拠点を切り替える。特に自然を満喫したい方や、繁忙期がはっきりしている仕事をお持ちの方に向いています。

子どもの休みに合わせた滞在型
子育て世代であれば、夏休み・冬休みなど学校の長期休暇に合わせて滞在するスタイルも考えられます。ふだんの学校生活では得にくい、川遊びや農作業、地域の大人たちとの関わりといった体験は、子どもにとって貴重な時間になります。「特別な旅行」ではなく「もう一つの日常」として自然の中で過ごす時間を、定期的に持たせてあげられるのも、二地域居住ならではの魅力です。

平日はリモートワーク、週の一部を南丹市でというワークスタイル型
働き方が柔軟な方であれば、平日の数日を南丹市で過ごしながらリモートワークをする、という形も可能です。オンとオフの切り替えを、場所を変えることで作れるというメリットもあります。

管理人
管理人

地域に溶け込むということ
二地域居住において何より大切なのは、家の中に閉じこもらないことです。
畑仕事やDIYなど、家の外で顔や姿が見える活動をしていると、近所の方から自然と声をかけてもらえるようになります。
「最近よく見かけるね」、「何を作ってるの?」
そんな何気ないやり取りの積み重ねが、地域との関係を少しずつ育てていきます。二地域居住は、地域の風景の中に入り込んでいくきっかけでもあるのです。

住まいの選択肢

住まいの実情

拠点となる住まい探しは、正直なところ簡単ではありません。南丹市に限らず、地方では賃貸物件自体の流通量が少なく、「探してすぐ見つかる」というものではないのが実情です。

  • 空き家の活用:空き家バンクの制度がありますが、登録物件の件数そのものは都会ほど多くありません(好条件の物件は直ぐに情報が消えます)。
  • シェアハウス:一棟を借りるよりもハードルが低く、地域に住む他の人との交流も自然に生まれる選択肢です。
  • 賃貸物件:数は多くありませんが、地域とのつながりを通じて見つかるケースもあります。南丹市は学生が多く、1人住まいのタイプは豊富です(特に園部町)。

だからこそおすすめしたいのが、焦らず何度も通うことです。たとえば地域のお店に足繁く通ううちに、店主と顔なじみになる。世間話をするうちに、「実はうちの近くに空いている家があるよ」といった話が、思いがけないところから舞い込んでくることがあります。地方の住まい探しは、不動産情報サイトよりも「人のつながり」がものを言う世界です。

管理人
管理人

そこで管理人は農作業の手伝いイベントやシェア畑(貸農園)の利用、地域の行事に参加することをおすすめします。田植えや稲刈り、獣害対策の作業など、地域では季節ごとにさまざまな手伝いの機会があります。こうした場に顔を出すことは、単なる体験に留まらず、住まい探しも含めた「地域とのつながり」そのものを築く近道になります。

京都府が主導する農作業手伝いイベント

日吉町内のシェア畑(貸農園)

美山町内のシェア畑(貸農園)

補足:八木町・園部町内のシェア畑(貸農園)

いずれにしても、大切なのは「完璧な形」を最初から目指さないことです。まずは小さく始めて、顔の見える関わりを重ねながら、暮らし方も住まいも少しずつ自分に合う形に調整していく。
それが二地域居住を無理なく続けるコツだと言えます。

管理人
管理人

ここで紹介したのはWeb上で公開されている情報をお伝えしました(募集終了になっている可能性もあります)。
一方、Web上では公開されていないシェア畑(貸農園)が複数あります。
家と一緒でOPEN(公開情報)にならない事情が埋もれているようです。

まとめ:まずは「知る」ことから

「二地域居住」という言葉は、まだ多くの人にとって漠然としたイメージのままかもしれません。ですが、ここまで見てきたように、それは特別な人だけの選択肢ではなく、暮らし方のグラデーションの一つです。お金や時間に大きな余裕がなくても、仕事を辞めなくても、月に1回の週末滞在から始めることができます。

南丹市の日吉町・美山町は、京都市内・大阪市内からも現実的な距離にありながら、豊かな自然と温かい地域コミュニティが息づく場所です。畑仕事やDIYで顔を見せながら少しずつ地域に溶け込み、農作業のお手伝いや地域の行事に参加する中で、暮らしの拠点そのものが見つかっていく。そんな、じっくりと関係を育てていく二地域居住のかたちがここにはあります。
まずは「行ってみる」「知ってみる」ことから、南丹市というもう一つの暮らしの舞台を覗いてみませんか。

タイトルとURLをコピーしました